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災害復旧のときにお話がある擁壁のこと… | 家の傾きの豆知識を発信するオプト通信

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2014年09月02日

災害復旧のときにお話がある擁壁のこと

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広島県広島市安佐南区、安佐北区での大規模土砂災害による災害において、已然として晴天が中々ない日々が続き、復旧作業やボランティアでの復旧作業など過酷な状況化で進んでいます。

また、行方不明になられた方も2人が災害から2週間経つ現在でも見つかっていない状況がつづいています。

天候がよくなり早期の行方不明の方がみつかること、そして、復旧作業が進むことを願っています。

この度の災害での復旧作業をした際、また、東日本大震災のときにお問い合わせをいただき現地で実際にお施主様とお話をした際によく話題になることがあります。

それは「擁壁」「護岸」など自宅の敷地がどこまで関わっていて、どの範囲までを個人負担で直す必要があるのか。または、行政の範囲として直してもらうことができる範囲はどこなのか。

という問題です。

特に、今回の土砂災害や東日本大震災のときのように、地盤や地面に深く影響を起こし、擁壁や護岸がズレてしまったことによって、支えをうしなった地面が流れるようなときには、どうやって復旧を行ったらよいのかということが問題になります。

擁壁や護岸などの補修や修復は必要になった場合、その金額は到底個人で負担するのは困難なほどの工事金額となります。また、こういった擁壁や護岸がしっかりしていないということは、家そのものがたっている地面が不安定な状態にあるため、家を復旧するリフォーム工事を行っても、またそれほどの時間を経過しない内に問題が発生するようなことが容易に想定されます。

そうなったときに、おそらくは家を先に直すというよりは擁壁や護岸を先に直した後に家を直すという流れをとることが懸命な流れに感じられるでしょう。

ですが、上記したように擁壁や護岸を直す負担の大きさを考えると、どうしたものかと頭を悩まされる方が非常に多いです。

その上、行政側に災害後に直に確認してもらったとしても、中々、補助の決定がでるまでに時間の開きがあるのも事実で、災害時、その他の対応で疲労しているのに対応しないといけないことが増えると、その労力は大きなものであると思われます。

こういった災害で擁壁や護岸に異常が発生してしまった、或は、通常時でも自分の敷地なのかそれとも隣の家の敷地なのか、擁壁はどちらで負担して直したらよいのか不明な場合。その他にも、中古物件を購入しようと検討している土地に擁壁があり、その擁壁は購入する物件に含まれていて補強など必要だったら購入費にプラスで補強をしないといけないものなのかなど、分かる範囲でお伝えしていければと思ってます。

 

オプトはジャッキアップをして家の傾きを直すのが仕事なのに、どうして、こういった土地の問題まで取り扱うのかと思われるかもしれませんが、家の傾きが発生する多くの要因で地盤の土が流される事で家が傾くケースや、盛土をした土地の地面が〆方が緩かったために下がったことでおこることが多くあるため、その原因である擁壁や護岸のことも大きく関与していると感じています。

 

また、この度の災害でも川があり3mくらいの護岸が立ち上がって、その上に家が建っているケースがありました。

土砂災害をうけられて庭に土が多く堆積していたために、その土の撤去作業をお手伝いしていたときに、撤去する土はどこにもっていったらよいか家の方に尋ねると、家の裏の擁壁と家の境が陥没しているからそこに埋めて欲しいといわれました。

???どういうことだろうと、みてみたところ、まさに家の裏の庭には大きな陥没があいていました。よく見ると擁壁の土地側、つまり通常は土で埋まっている範囲の大きな陥没の下に川の水が溜まっている状況でした。

陥没の状態などみる限り、原因は明らかに護岸の下あたりから水が入ってきていて土をさらっている状態のようでした。

土砂災害で川が荒れて、石などが護岸を壊すケースも今回の震災では多かったので、その問題かと思いましたが、川側の護岸自体はしっかりしているから、状況としては災害の前からの場合も十分考えられる。

本来、家のことを考えると早めに陥没を埋める事で地面を安定させて家が傾かない措置を施したかったのですが、行政の方にみてもらってしかるべき手順を経てからの作業としない限り、万が一にも補助をうける段階で、勝手に作業をしたから補助の対象外だということになると困るため、まずは行政の方に相談をしてみてもらうという段取りをとりました。

家の方は、行政の方が少しきて写真だけとって帰っていったときに、外側の護岸は全く問題ないから、個人の負担で全て直してもらう可能性があるような含みのことをいわれたとおっしゃられていました。

こういった場合、護岸は宅地に含まれていて復旧をする責任は宅地の所有者になるのか、それとも行政側の100%負担で直すことができるのか。。宅地自体は、家の持ち物になるため行政側の補助はないにしても、護岸自体は宅地には含まれるのか否か。また宅地に含まれていたとしても補助の対象になるのか否か、直には解答がでませんでした。

こういった状況に今回立会い、また東日本大震災のときにも、地震の影響で擁壁がずれた為に家が傾いたけど、擁壁を直すとなると大きなお金がかかり、それを個人負担では難しいから、これ以上下がらないように杭を打って支えて欲しいという相談を多くうけた経緯もあり、今後、少しでもお力になれるのであればと思っております。

オプトには、不動産業務や宅地のエキスパートが現状いないため、全てが正しい情報ではないかもしれませんが、今後、中古住宅の流通化を活性化させるという方向に向かっている状況もありますので、大変重要な問題だと思っています。

今後こういった問題を随時情報としてご報告させていただきたく思います。

不慣れなことのため、色々な方からご指導ご鞭撻を承りたく思っております。

 

また、先にも書きましたが、被災された地域が可能な限り早く落ち着いた日常に向かうように願っており、わずかながらでも尽力していきたく思っております。

 

Category:オプトの日記