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家の傾きについて… | 家の傾きの豆知識を発信するオプト通信

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2014年05月23日

家の傾きについて

家の傾きについてと題して、この度、所々家の傾きがどういったものなのかをお伝えする記事を掲載していきたいと思います。

実際、家の傾きがあると様々なところで不具合が発生してきます。また、そのまま放置しておくと状況によっては更に傾きの度合いがひどくなっていって、最悪の場合では体調不良を起こす原因や家屋の倒壊につながることがあります。

今回は、そういった普段気にすることのない家の傾きですが、放っておいて後々家自体やあなたの大切な家族に悪い影響がでることを未然に防ぐために、以下のような目次に沿って家の傾きのことについてお伝えしていきたいと思います。

1、傾いている家の特徴

家の傾きがあると、もちろん床が傾くことになります。
家の傾きや床の傾きで調べられたときによく目にするビー玉が転がるというのが、一番わかりやすい症状かもしれません。
ですが、ビー玉が転がるからといって、必ずしも家全体が傾いているかというと床に原因があったり床下に原因があったりすることもあるので、一概に正しいとはいえません。

では、傾いた家の特徴はどういったものか?
家の傾きを直していて、多くの傾きのある家を見てきた我々オプトは、実は、ビー玉が転がるということを基準にはしていません。
ビー玉が転がるということは、実際に家の中に入ってみないとその状況が分からないため、初めてお会いする方の家にいきなり、乗り込んであからさまにビー玉を転がすなんて非常識なことは、常識人である我々にはできません(笑)。

初めて伺ったお宅で、外からみて実際に家が傾いているかどうか。
その判断は、多くのホームページで紹介されている
1、壁に亀裂がはいっている。
2、基礎にひび割れが入っている。

といった簡単な見方から

3、犬走りや家の外構のコンクリート部分などをみてひび割れが入っている。
4、玄関ポーチが基礎のコンクリートと離れている。
5、雨の日に雨樋をたどらずに水がボタボタたれている場所がある。
6、壁に何故か雨のシミのようなものがあったり、サイディングとサイディングの目地が開いている。

といったところをみて、おおよそ家の傾きがあるのかどうか判断がつきます。
更に、1から6のような現象がでている場合、次にみるのは、隣の家と垂直度を確認してみます。
これで大体、家の傾きがあるのか、それとも傾きがあってお話をいただいていても家そのものは問題なく床や床下、あるいは構造の問題なのかの判断がつきます。

家の傾きで気になった方は、とにかく1−6の現象がでているか確認してみてください。

そして、家の中での計測方法ですが、チェックポイントがまたあります。
1、クロスがひび割れていないか?あるいは、角にヨレがでていたりしないか?
2、水周りのキッチンで水の流れがおかしくなっていないか?
3、お風呂でも2同様に水の流れがおかしくなっていないか?
4、タイルのお風呂の場合、タイル目地に亀裂が入っていないか?
5、窓やドアが開閉しにくくないか?
6、ドアが開けると自動的に締まったりしないか?
7、窓やドアのがぴったりと締まらないといったことはないか?

家の外の状況と、こういった家の中の状況をみてみて、いくつか該当するところがあったら家の傾きを疑ったほうがよいかもしれません。
状況がひどくなってしまうと、元に戻すことが困難になってしまい最悪、建て直しをしたほうがよくなるケースもありますので、状況がひどくなる前に是非、ご自身でしっかりと確認されておくとよいかと思います。

また、オプトではスマートフォンで簡単に傾きが許容範囲なのかどうかを簡易的に計測できるアプリを作りましたので、もし少しでもおかしいな?っと思われた方は、スマートフォンを床において「家の傾き 床の傾き 簡単計測アプリ」を起動して確かめてみてください。

家の傾き床の傾き簡単計測アプリ(スマートフォン、タブレット対応)
http://smp.opt-hp.com/
※iPhoneやiPadをメインにつくられています。一部のAndroidでは正しく表示されない場合があります。

2、家が傾く原因

1の「傾いている家の特徴」で1−6までのチェック事項をお伝えしました。
実は、家の傾きをチェックするのに1でお伝えしている特徴以外にも重要なチェック事項があります。
それが、今回の「家が傾く原因」になります。

傾いた家の多くは、山手の団地であったり、家の回りにコンクリートやコンクリートブロックで囲ってあって、回りより土地を一段高くされているといった状況が伺えます。
もちろん、土地全部が回りより一段高いと車を停めたりした後に階段を上がって家に入ったりすることになるので不便ですよね。
ですので、片側は道路に面して駐車上がある敷地で、反対側はコンクリートブロックなどの塀で囲われて、その隣とは少し高さが高いケースです。

どうして、こういった家が回りの土地より一段高くなっているのでしょうか。
山手の場合や、田畑を整地して造成をしている場合、どうしてもなだらかな斜面ができあがってしまいます。それを平坦に整地するために盛土をおこなうことになります。

実は、この盛土がしっかり締まって家をしっかり支えるために必要な固さを得るまでにはかなりの年月や、重機でしっかりと何度も締め固める必要があります。
一斉に土地を切り開いたような団地の開拓を行ったような土地の場合、どうしてもこの締め固めるということをしっかりと行わないで家を建てているケースが多く、そういった土地に建った家の場合、傾いている家が多くなるのです。

ただ、そういった締め固められていない土地だから、一度傾くと更地に戻して、土地を締め固めないといけないのかというとそうでもありません。
直し方などはもう少し先でお話しますが、盛土をした土地でも盛土の下にはしっかりとした地盤がありますので、そちらの地盤は固い地盤で沈下することはありませんので、そういった固い地盤を利用して家を支えている場合などは傾くことがありません。

同じように団地で、みられるのが家の下がコンクリートで囲われた駐車場になっている場合です。
家の傾きの計測をしていて、こういったコンクリートで囲われた駐車場の上に家が建っている場合ですが、実は、駐車場の上に乗っている箇所はそれほど傾きがなく、駐車場が下にない所で地面で家を支えているところから沈下を起こして、部分的に沈下している方に向かって家全体が引っ張られていることで、1階は部分的に極端に傾いて、2階以降は全体的に傾いているようにみえる現象もあります。

といったように、家の傾きと家が建っている地面や土地はものすごく密接な関係があります。
「傾いている家の特徴」で、万が一にでも該当する箇所があった場合は、家の建っている地面や土地がどうなっているかみてみると、更に深く状況を把握することができます。

先日、NHKの番組で東日本大震災の時に宮城県仙台市の折立地区のことをやっていました。盛土で造成された団地のようなのですが、造成時かなり盛土をしていたようで、東日本大震災のときにその盛土の境目だったり、盛土のど真ん中にあった家の被害が尋常ではないくらい激しい状態でした。土地を買われて家を建てられる場合や中古物件を購入される場合など、見た目の奇麗さや不動産屋さんの営業トークで焦って購入したばかりに土地のことをしっかり確認しなかったということがないように、これから購入される方は土地の盛土の範囲など気をつけて購入されることをお勧めします。

補足ですが、コンクリート擁壁やコンクリートブロックの塀などで敷地が囲われて一段高くなっているといったことなどない。それどころか平地の土地なのにどうして家が傾いているんだ!!っていうこともあると思います。
こういったケースでは、またいくつか考えられる状況があります。
それは、家の建っている土地はそもそもどういった土地でしたか?ということです。
例えば、海の側で埋め立て地だった。
例えば、沼地を埋めてつくった土地だ。
例えば、田んぼだった土地を整地して家を建てている。
他にも、地下水が豊富だった。とか、回りに大きな川が流れていることや、小川でも流れているなんていうことはないでしょうか?

埋め立て地のケースの場合、これも盛土と同様で締め固められていないことが多くあります。というよりも、埋め立ての場合、締め固まるまでにものすごく時間がかかるため、埋め立ての地域というのは地震のときに非常に危険な地域です。
実際のケースでも東日本大震災でテレビで話題になった千葉県浦安市や茨城県神栖市あたりは多く埋め立てられた地域があり、震災当時、家だけでなく道路などもガタガタになってとても大変な思いをされた方も多くいらっしゃいました。
その他でも、オプトの工事で大変だったのは神奈川県川崎市幸区あたりの工事で固い地盤がかなり深かった経験もあります。

震災時に液状化なるならないとは別に、遠い過去にでも埋め立てを行った場所は、固い地盤はかなり深いところにあるため、家の建っている地面は水抜きする前の豆腐の上に建っているような状態なため、水が抜けるだけでも地面はさがりますし、少し地震で揺さぶられると土の密度も変わってくるために沈下を起こしやすい土地であることはいえると思います。

埋め立てとは別で、昔沼地だったり田んぼだったりしていた地域は地面が水はけが悪かったりするため、こちらも土の密度が変わりやすく沈下の原因となります。
地盤沈下とは別で水はけが悪い場合は、床下の束や土台が腐りやすいので、注意が必要です。

地下水が豊富な土地も、地下水で土がさらわれていたりということもあったりします。
地下水で土がさらわれたりするケースでは、実は、床下に陥没ができてしまったりするので、万が一にでも陥没になっているのを気づかなかった場合、家自体が非常に不安定になっています。その状況では、小さな地震や大きなトラックが通るだけでもガタガタと不安定な揺れ方をするので、大きな地震が来て大惨事にならないように事前に補強をすることをお勧めします。

余談ですが、過去、地下水と地盤は地盤沈下で大きな問題を起こしていたのをご存知でしょうか。
高度成長期に工業用用水として地下水を使っていた頃の話ですが、家庭用ではなく工場などで大量に使うため、地下水が現象し、その地下水がなくなったことで地盤沈下をおこして大問題になっています。そのため、工業用用水としての地下水の組み上げは規制されることになっていったのですが。。
ですが、皮肉なことに、今度は工場で地下水を使わなくなったことで、地下水の水位が上昇していっているため、沈下ではなく地面が盛り上がろうとしています。
東京駅は実は、そういった土地にたっていて盛り上がろうとするのを杭で浮かないようにしっかりと固定されているようです。

このように、家の傾く原因と地面や地盤はとても密接な関係にあります。
更には、地面や地盤、地下水などがとても大切なものであることがお分かりいただけたと思います。
少し不安に思われた方は、一度、地盤調査をしておいたり過去の状況を把握しておかれてみてはいかがでしょうか。

3、家の傾きが与える被害

家の傾きが与える被害に関してですが、顕著にあらわれるものは
1、窓がしっかり閉まらない。
2、窓の鍵がかかり難い。つっかかりがある。
3、浴室などのタイルの目地に割れができている。
4、外壁にヒビがはいる。
5、ドアが自動的に閉まってしまう。もしくは、開いてしまう。
6、丸い物を床におくと転がっていく。

などなど、生活をしていて、不便に感じるものや、実際にお問い合わせをいただいて最初に皆様がお声に出されるものになります。

この中で、1の「窓がしっかり閉まらない」や2の「窓の鍵がかかり難い。つっかかりがある」に関しては、簡単に調整が効いてしまうので、もしかしたら軽い状態であれば直されていることもあるかもしれません。

3の「浴室などのタイルの目地に割れがでている」、これは、最近のユニットバスだと起こらないことになるので同じような意味合いで「シャワーを浴びたときに排水口に水が行く前に逆に流れていったり流れが悪かったりする」というのも、傾きを知る判断になります。
ただし、今の3や4「外壁にヒビがはいる」、これに関しては、水が侵入することで、柱や土台、床下などで木材に腐食が起こってしまうと、本来は長持ちするはずの家が、とても危ない状態になってしまいますので、気をつけてください。
また、3や4の場合で、家の傾きを気にしていなかったために、傾きを直す前に風呂を修復してしまったり、外壁の塗り直しを行ってしまったりすることをよく伺います。

実は、オプトでもお問い合わせをいただいて現地に伺ったところ、家自体はものすごく奇麗になっていたり、傾いているはずなのに外壁に全く損傷がない。といった状況をみて、お客様に「外壁塗り直しました?」って伺うと、「最近、塗り直したばかりなんです。」と答えが返ってくると、傾きを直すのは少し経ってからでもよいのではないかと思ってしまったりします。

というのも、傾いた状態で修復している場合、折角直したところは、本来はヒビが入って開いている状態ではないところに塗り直しをしているので、家の傾きを直すと、実は、閉じてしまって、折角塗った塗料がはがれてしまって、また塗らないといけない。。。ということもあるのです。

つまり、家の異変が何かあったとしたら、まずは家の傾きが正常かどうかを疑ってみていただきたいのです。
もっと深くみると、家が建っている地盤自体がどういった状況なのかを、まずは把握していただきたいと思っています。

しっかりとした地盤に建っているということが分かった上で、家のいくつかの箇所が不具合があったときには、リフォームで奇麗にしていただいて長く家を愛していただきたいですが、万が一、地盤が原因で家のいくつかの箇所に不具合が生じているとなった場合、根本の地盤と家の関係を修復せずに家だけを修復すると、原因が解決されないままに表面的に補修をしていることになるため、少し時間が経つとまた不具合が発生するといったイタチごっこになります。現実、オプトにお問い合わせをいただいたお客様の中にも、そういった何度も家の修復を行って、どうして我が家だけが、何度もリフォームしないといけないのかと嘆いていらっしゃった方もいます。

もちろん、そういったお客様でもオプトで工事をしていただいて、工事後は、全く問題なくなりましたといっていただく事も多くあります。

お客様からすると、そんな??我が家に限って地盤がわるいなんて、そんなことはないし、そういっておいて来てもらったら営業されるんでしょ。。って思われると思います。

ですが、オプトは、しつこく営業はしません。お客様の折角建てた家を永く暮らしていただきたい。家をもっと愛してもらいたい。という一心なのです。

4、家の傾きが与える健康被害

家の傾きが与える健康被害について、これは、下記の日本建築学会のホームページに「建物の傾きによる健康生涯」というページがありましたので、そちらを引用させていただきます。

こちらのページに書いてあるように健康障害には個人差がありますので、下記のものが完全に当てはまるとは限りませんので、あくまでも参考としてご覧ください。

●/1000という表記は1mの幅で●mm下がっているという表現になります。

5/1000 傾斜を感じる
6/1000 不同沈下を意識する
8/1000 傾斜に対して強い意識、苦情の多発
10/1000 めまいや頭痛が生じて水平復元工事を行わざるを得ない
1/60 頭重感、浮動感を訴える人がある
1/44 牽引感、ふらふら感、浮動感などの自覚症状が見られる
1/34 半数の人に牽引感
1/30〜1/20 めまい、頭痛、はきけ、食欲不振などの比較的重い症状
1/15〜1/10 強い牽引感、疲労感、睡眠障害が現れ、正常な環境でものが傾いて見えることがある
1/8〜1/6 牽引感、めまい、吐き気、頭痛、疲労感が強くなり、半数以上で睡眠障害

というような、傾きと健康障害の関係があるということを日本建築学会ではホームページで紹介しています。

我々オプトでは、上記のことで恐怖感を煽って家の傾きを直すように説得するという気持ちは毛頭ありません。
我々オプトの思いは、お客様が感じていないのであれば、傾きに対してはそれほど神経質になる必要はないのではないか。ということです。

ですが、成人の感覚と幼少期の小さな子供では、感覚に対しての敏感さが異なることは注意しておいていただいた方がよいと思います。
8/1000程度の傾きであれば、成人の感覚では気にならない方も多いと思います。子供でも、それは同じかもしれませんが傾いた感覚の平衡感覚をもって成長していったとき、その感覚が後々の健康障害を起こす可能性は、恐らく成人より多いと思いますので、もし、少しでも傾きを感じるということがあるようでしたら、一度しっかりと計測をして状況を把握されることをお勧めします。

ちなみに、6/1000という値は次の5、「家の傾きの許容範囲」でお伝えしますが、住宅品質確保促進法第70条に基づく「住宅紛争処理の参考となるべき技術基準」に記載があるように、「構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性が高い」とされていますが、実際に傾いているということで計測しても、それほど傾きを感じないという方も多くいらっしゃいます。

そのような状況ですので、上記の傾きの数値はあくまでも参考値としてみていただいて、実際に健康被害が多少でも感じられる。
例えば、すこし気持ち悪いとか、めまいがするということであれば、家の傾きをまずは調査をして、傾きがあるということであれば直す事を検討されることをお勧めします。

また、住宅品質確保促進法のことに関しましても、構造耐力上の瑕疵があることが高いということですので、万が一にも大地震が来たときなどを想定して、倒壊して大切なご家族に万が一のことがないようにされることをお勧めします。

5、家の傾きの許容範囲

家の傾きの許容範囲。
とても難しいですね。4の「家の傾きが与える健康被害」に関してもお伝えしていますが、これという基準は絶対値として存在しているわけではありません。
そのため、許容範囲も個人差があり、健康障害を引き起こさない状態であり、尚かつ、地震などで倒壊をしないということが大丈夫であれば、問題にならないことであると思います。

ですが、最近では、中古住宅の購入も多く検討されている方がいらっしゃると思います。
この場合、上記のような感覚値では困りますので、そういった場合には、4の「家の傾きが与える健康被害」で簡単に説明させていただいた住宅品質確保促進法がひとつの目安になるのではないでしょうか。

元々、ご自身で建てられて、長く住んでいる家が地盤沈下などの影響で傾きが発生した場合と異なり、見ず知らずの方から不動産屋さんなどを仲介してご購入されることになりますので、その場合は、仲介される不動産屋さんにしっかりと住宅品質確保促進法のことなどご確認されてご購入されるのがよいかと思います。

ご購入したい物件が傾きがあった場合などで、ご購入後に傾きに対して気づいた場合、傾きを工事するのを購入された方が行う事になるのか、それとも売却される方が工事を行うのかなど、ひとつの揉め事に発展するケースもありますので、ご購入時にしっかりと不動産屋さんにご確認を行って頂き、購入される家の状況を把握されることをお勧めします。

この、購入時の場合は6/1000の傾きというのが一つの目安となります。
これは、あくまでも内見をしたときに傾きを感じる感じないということだけではなく、住宅品質確保促進法の中にありますように構造耐力上主要な部分に瑕疵がある可能性が高いということです。

つまり、現状はよくても、本来長く使えるはずの家が数年後に傾きが大きくなる可能性があったり、傾きがあることによって、柱と梁の接合部だったり、外壁の亀裂から水が侵入して壁内部で木材が痛んでいたりしやすくなりますので、しっかりとご確認されるようお勧めします。

6、家の傾きの測り方

傾きの測り方に関して、我々オプトはプロですので、現地計測をいったときにレーザー水平器などでしっかりと確認し、その計測を図面に落としこんでお客様にご報告させていただきます。

オプトでは、この計測と傾きがあった場合の御見積までは無料で対応させていただいているのですが、お客様からすると工事を推し進められそうで、ということであったり、わざわざ来てもらって測ってもらうのも。。。と思われる方もいらっしゃると思います。

長く、どうやったらお客様に簡単に家の傾きを測ってもらって、現状を簡単に把握してもらうことができるのかを考えていました。
もちろん、他社のサイトなどで書かれている、ビー玉が転がかどうかのチェックや、柱や壁に5円玉をぶら下げた糸をつけてもらって、どのくらい上と下で開きがあるかによって傾きを測る方法などもあるかと思います。

ですが、ビー玉に関しては、精度上、結構すぐに転がっていくのでかなり敏感な部類にはいります。
また、5円玉をぶら下げることに関しては、実際、やろうと思ってやらないといけないので、であれば、測りにきてもらった方が早いと思われる方も多いでしょう。

ということで、長らくオプトでは、そういった簡単に傾きを測るということをどうするかと頭を悩ませていました。

ですが、この度、スマートフォンの普及率が高く、このスマートフォンであれば簡単に計測ができるアプリが作れるのではないかということで、開発して、なんと、「家の傾き 床の傾き簡単計測アプリ」をつくりました。

もし少しでもおかしいな?っと思われる箇所がある場合は、スマートフォンを床において「家の傾き 床の傾き 簡単計測アプリ」を起動して確かめてみてください。

家の傾き床の傾き簡単計測アプリ(スマートフォン、タブレット対応)
http://smp.opt-hp.com/
※iPhoneやiPadをメインにつくられています。一部のAndroidでは正しく表示されない場合があります。
※このアプリはあくまでも参考値です。実際の傾きが気になる場合は、無料現地調査をご依頼ください。

7、家の傾きの直し方や施工方法

家の傾きの直し方に関してですが、様々な方法があります。
大まかに分けると下記のようなものがあります。
1、薬液注入工法
2、耐圧版工法
3、アンダーピニング工法
4、土台上げ工法

各社、工法に独自の名前をつけているので、他にも沢山工法があるように感じますが、原理原則としては上記4種類程度に分類できるかと思います。

1の薬液注入工法ですが、こちらは、発泡性の薬剤を地中にいれることで、家を浮かせる工法になります。
工期は比較的短めで、早ければ2、3日程度で終わる事もあるようにホームページで掲載されているものも拝見します。
水平な床が必要になってくる工場などで、営業を停めないで床を水平に戻す場合などにはよいと思います。
東日本大震災直後に多くの家が傾き、こちらの工法を採用された家も多かったのではないでしょうか。
薬液での発砲をコントロールして数ミリの傾きを調整しないといけないため、かなりの熟練の技術が必要になります。技術が浅い方が行われた場合、最悪のケースで近隣の家屋にご迷惑を与えてしまうケースもあると聞いた事がありますので、注意が必要だと思われます。
また、発泡性の薬剤ですので、数年の年月でその効力が落ちてこないのか、オプトではその質問を直接業者さんにきいてみたいと以前から思ってはいました。

2の耐圧版工法に関しては、比較的浅い地面で家を持ち上げる反力を大きなコンクリート版のようなものを利用することで持ち上げる工法になります。
こちらも東日本大震災直後に多くの家が傾き、様々な工法がある中で、他工法より安価にできるということで多く採用されていたように見受けられます。
ですが、家の傾きをあまり直したことのない業者さんが突然、行って直したりしていた為に、地盤そのものを知らずに工事後に直ぐ再沈下してしまったりしたというような話を何度かきいていますので、もしこちらの工法を採用しようと検討している場合は、しっかりと内容をご確認いただき再沈下の不安を無くした上で決断されるようにお勧めします。

3のアンダーピニング工法ですが、こちらは、オプトでも採用している工法になります。
家の下に杭を打つ事で、固い地盤から家を支えて持ち上げる工法になります。
地中の深いところにある地盤からしっかり支えるために、地面の表層で再沈下が起こったとしても、家を支えているのはもっと深い層になるので家自体が再度傾くということはなくなります。
オプトで採用しているのは、一度工事をした家が再度傾くということがないようにしたいことと、上記1の場合は発砲の効力が何年もつのか?という不安と、2の耐圧版に関しては、家の傾きを直したときに支えにした地盤が、本当に再沈下を起こさないほどの地盤かどうかの不安があるため、そういったことを考えていると、一番安心できて確実な工法はアンダーピニング工法だろうという結論にいたっています。
アンダーピニグ工法のデメリットとしては、一般的に工期が結構かかるため比較的費用が高くなってしまうというところにあります。

4の土台上げ工法ですが、こちらは、基礎と土台を一度外して、土台を持ち上げて家を直し、そのあと、浮いた間にモルタルなどで支える工法になります。
家の傾きをあまり気にされていなかったり直す業者が少なかった5年〜10年、あるいはもっと前はこの直し方が主流だったと思います。
ですが、こちらの工法では、家全体を直すというよりは、家の一部分を持ち上げて取り繕うような直し方をすることが多いことと、家の傾きを直すことを専門にしている業者ではなく大工さんなど他の業種の方でもジャッキを使ってできることから、精密に家の傾きを直されていない場合が多いです。
また、こちらの工法で一度直してしまうと、家のバランスが崩れてしまうケースが多く、オプトではあまりお勧めしない工法になります。
ですが、メリットとして、費用をほんとにそれほどかけたくない場合や、あと数年だけ家がもってくれれば建て直ししたりするということを視野にいれられている場合、一時しのぎであればこの工法でもよいのでは無いかと感じています。
もちろん、地盤そのものと家の関係は変わりませんので、地盤沈下が更に進んでいる場合などでは、折角直しても、また沈下を起こすことになります。

上記のような内容がおおよその工法になります。
例えば、ダブルロック工法という呼び名の工法は薬液注入とアンダーピニング工法の掛け合わせであるように、薬液注入と土台上げ工法や耐圧版工法、アンダーピニング工法の掛け合わせで、各社で工法の呼び名がかわっていたりすることがありますが、それは、各社の担当の方にご確認ください。

費用面を絶対重視で、再沈下の不安や家の耐用年数は全く気にされないという場合
土台上げ工法 = 薬液注入工法 > 耐圧版工法 > アンダーピニング工法
といった順で検討されてもよいかもしれません。

逆に、この家は長く使いたいし愛着もあるから費用は多少かかるかもしれないけど、しっかり直しておきたい場合
アンダーピニグ工法 > 耐圧版工法 = 土台上げ工法 = 薬液注入工法
といった順で検討されるとよいと思います。

その他、地盤沈下は既に終わっていて、これ以上地盤沈下を起こす事は無いと確定できる場合
耐圧版工法 = アンダーピニング工法 > 土台上げ工法 >薬液注入工法
といった順の検討となるかと思います。

いずれにしても、その専門の業者さんであればしっかりと家の傾き自体は直ると思います。
また、ある程度の年月もしっかりと不具合はでない、あるいは不具合があってもそれなりの対応をしてもらえると思います。

8、家の傾きを直す費用

家の傾きを直す費用については、7の「家の傾きの直し方や施工方法」で少し触れていますが、工法によって価格帯が大きく変わってきます。
一般的に色々なホームページに書かれている価格でいくと

土台上げ工法 < 薬液注入工法 < 耐圧版工法 < アンダーピニング工法
の順番で高くなっていくと言われています。

ですが、オプトのアンダーピニング工法であったり、ホームページを見る限りでは、アップハウスさんのアンダーピニング工法や、片村重機さんのアンダーピニグ工法なども、重機や材料を一般住宅に合わせた工事をするように改良を加えているため、通常一般的にいわれていた耐圧版工法の費用と同じか安い価格で、耐圧版工法よりもしっかりとした補修をできるようになっているアンダーピニング工法もあります。

と考えると、傾きの調査や費用に関しては、まずは各社で相見積をされることを必ずお勧めします。

また、その御見積の際に、費用の内訳や工法の確実性、あるいは、地盤と家との関係がどういう状況だから、どういった直し方がよく、また、その直し方をすることでの耐用年数など、各社で確認されて、その中で一番よいと思われるものを採用されては如何でしょうか。

確認していただきたいチェックポイント
・家の傾きがどれくらいの程度なのか
・家の傾きが起こった原因はなんだったのか
・その原因に対して、どういった工法で直してもらえるのか
・おおよそ工事を行って、どの程度、改善するのか
・これまでの工事の実績はどの程度あり、それが信頼に値するのか
・工事後に再沈下の不安はないか
・工事後のアフターの対応は何かあるのか(保証)
・工事の費用とその内訳が明確か
・工事中は気をつけることなど何かあるのか
・工事をすることで、配管や外構など別途で補修するものがあるのか
・補修するものがあるときは、その費用は入っているのか
・費用が入っていない場合は、リフォームを含めた総額でどのくらいの費用になるのか

おおよそ、上記のような質問を業者の方にされることをお勧めします。
もし、スムーズに応えられないようであれば、どこかしらに隠し事を秘めている可能性もあるため、再検討が必要かと思います。

我々オプトでも常々、上記のようなことをクリアにしていって、工事に入る前にお客様に出来るだけ安心をご提供でき、尚かつ、120%の工事でご満足いただいた後に、しっかりとした保証やアフターなどで、長く安心して家を大切にしていただくよう努力しています。

9、家の傾きを直せる施工業者

中々、一業者ですので、他社の紹介をすることはどうかな?と思っていたのですが、こらは、家の傾きを直すプロとしてお客様に家の傾きを直して今後も長く安心して暮らしていただくことが我々の一番の幸せだということで、他社含め業界を紹介します。


アップハウス
ウレテック
サムシング
アップコン
JFDエンジニアリング
ファーストハウス(家の傾き119番)
石谷技研
片村重機
曵家岡本

最後に僭越ながら、自社と提携パートナーも記載します。
オプト
ユーアップ

こちらに紹介しました業者は、東日本大震災前から着実に工事を行っていた会社がほとんどです。
家の傾きの工事をする場合、どうしてもその施工精度が大きく問われます。
技術者が比較的浅い場合や、会社が比較的若い場合は、少々実績の面で不安がありますので、8の「家の傾きを直す費用」でお伝えしましたチェックポイントをしっかりご確認いただき適切な解答をしている業者さんにご依頼されるのが適切だと思います。

また、上記の会社でいくつか工法を掛け持ちされている会社が多くあるのですが、実際に工事をするのはその会社で熟練の職人としてやられている方なのか、それとも、下請け業者にお願いするのかなどはしっかりご確認いただき、費用の面と施工精度などしっかりご納得された上で工事をされることをお勧めします。