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【アンダーピニング工法番外編】地盤まで杭を打つということ… | 家の傾きの豆知識を発信するオプト通信

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2015年01月20日

【アンダーピニング工法番外編】地盤まで杭を打つということ

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オプトの「家の傾きを直す」技術は、現地調査や御見積を依頼されてお話をさせていただいた方や、ホームページによく出てくるのでご存知の方はご存知だと思うのですが、「アンダーピニング工法」という技術で支えられています。

オプトや同業の「家の傾きを直す」業界や、東日本大震災で液状化で騒がれた千葉県浦安市の方々には「アンダーピニング工法」というと家の傾きを直すということと直ぐ連想されるかもしれませんが、全国の方々で建築や建設業に携わっていない方々には、アンダーピニング工法が家の傾きを直すことと直結されない方も多いのではないでしょうか。

ふと、色々な方と話をした時に、当たり前のように「アンダーピニング工法」と使って、相手の方から「なにそれ?」といわれればまだしも、どことなく頭の上に???となっているのでは?と我にかえって、アンダーピニング工法そのものの認知度がまだまだなく、ともすれば家の傾きを直すことができるとうこと、あるいは家の傾きを直すなんてとても高額で考えたこともないと思われているのではないかと思い返す瞬間があります。

そういうことで、ちょっと話を家というところから、もう少し色々なものでみていってもよいかと回りを見渡してみました。

と、その前に、「アンダーピニング工法」。
この名前の由来は、アンダー(下に)ピニング→ピン(杭)ということで、建物の真下に杭を打って、杭で家を支えるというところにあります。
対抗する技術には、土台上げ工法(工法という名前がつくと難しく感じますが)や耐圧版工法、あと、薬液注入工法などあるのですが、これらのどれも家の傾きを直すということにおいては全て共通して家の傾きを直します。

では、何が違っているのか、、、

そう、ピンです!!
アンダーピニングは杭で、地中深くの堅い地盤から杭で支えるのです。
方や、土台上げ工法、耐圧版工法、薬液注入工法は地面の表層から持ち上げて家を直します。
細かなところはまた後日お話します。

今日は、前置きが長くなりましたが、このピン(杭)を打つというところに着目して、他にもこういったことをしていたりするのか?たまたま住宅でやっているだけなのか?というところをお伝えします。

実は、大型建築物(ビルやマンションなど)では、昨今こういった杭を打っているんです。

オプトの本社広島では、過去には三角州のため地盤が弱い為に、高層のビルは建てる事が出来難いということや地下街も大規模にはつくることが出来難いと言われていました。

ところが、最近では、しっかり地下街もありますし高層ビルも八丁堀という繁華街に1つあり、これから大型のタワーマンションが広島駅の再開発地区に2棟、そして、八丁堀に更に1棟建つ予定となっています。

それぞれ
アーバンビューグランドタワー(八丁堀) 2003年竣工 43階建て(166m)

これから建つ
ザ・パークハウス広島タワー(八丁堀) 2015年12月完成予定 26階建て 高さ不明 中間階免震構造

グランクロスタワー広島(広島駅前)平成28年12月下旬予定 46階建て(167m) 制震構造

シティータワー広島(広島駅前)平成28年6月下旬予定 52階建て(193m)中間階免震構造

どれも100mを超えるかなり高いビルです。
これらの高層ビルは高さにやはり注目がいきますし、昨今では地震が気になって耐震構造がどうなっているのかというのが気になるのでしょう。

ですが、実は、これらの高層建築を支えているのは、しっかりとした地盤から支えるための杭がとても重要になっています。

例えば、シティータワー広島のページが、杭についてよく紹介されていましたので、そちらを参考にすると。

地盤:地下約27m〜28m以深、N値50以上の強固な地盤を支持層としています。
基礎杭:場所打ちコンクリート杭「杭径(軸径)約1,600mm〜約2,300mm」を84本打ち込んでいます。

と書かれています。

ちなみにN値に関しても
N値とは、地盤の強さ等を表す数値。重量63.5kgのハンマーを76cm自由落下させ、サンプラーと呼ばれる鋼管パイプを地中に30cm打ち込むのに、上から何回たたいたか、その回数を示すものです。N値50とは、30cm打ち込むために50回叩かねばならない強固な地盤であることを示します。

と、ちょっと小難しい感じでかかれていてなんのことか分かり難いのですが。。。
193mの高さの建物をしっかりと支えるためには、2m近い径の杭を84本も地面に打ってあります。

つまりは、高層建築をしっかり支える。そして傾かないようにするには、表層の柔らかい地盤だと建物の重量で地盤が沈下して傾いてしまい最悪の場合、倒れてしまう恐れがあることを意味しています。

それだけ、建物が建っている地盤というのは、建物が安全で快適で、凛として建っているために重要な要素だといえます。

上に出した広島の高層建築の例以外でも、マンションのカタログやパンフレットには必ずといっていいほど地盤についての記載があります。
それだけ、地盤と建物の関係において、杭で建物を支えているというのが重要だということだと思ってください。

よくある質問ですが、「家の傾きを直す以外に地面に杭をうつことってあるんですか?」や「杭をうつことで家が支えられているのがどうもわからない。。。」といった質問から、「地震に強くなるんですか?」などなど、家と地盤、杭、地震など、
家と地盤の関係はしっかりと杭で支えることで傾きがおきにくいというのはお分かりいただけるでしょう。
では地震との関係は?というのも、やはり不安定な豆腐のような地面の上にたっているよりは堅い地面からしっかりと支えられていたほうが強そうに感じます(これは、はっきりとした実験データがないので確証はできませんが。。)。

中々話が膨らんでまとめるのが難しいのですが、いずれにしても、家をしっかりと支えるということは、家を長持ちさせて大切に使い続けるためには必要なことだと思います。

もしご自身のご自宅で地盤と家との関係が気になられた際には、お気軽にご相談いただけると幸いです。

P.S ちなみに東京駅前の丸ビルも新しくなる前の建物で建物のの下には松杭が大量に出て来て、しっかりと建物を支えていたことや、世界の地盤の弱い地域で重要な建物の下には同じように杭がでてきて、建物をずっと支えていてくれたということがわかったりということも少なくないです。
とにかく、美しく長く人々に愛されるためには見えないところで、しっかりとした支えがあるということでしょうか。